香港にある公立病院について

‐はじめに

香港の環境

日本は他国と比較して、衛生的にも気候的にも非常に生活のしやすい国です。

確かに、日本人が安心して受診できる病院・クリニックも多くありますが、

風邪や下痢などにならぬに、普段の生活から十分な注意が必要です。 

とくに、香港は高温多湿な気候であるため、
食中毒や下痢になりやすい環境です。

街市では、真夏であっても常温で生肉を取り扱っていたり、衛生管理が良くない飲食店も存在します。なので衛生状態の悪そうな飲食店は利用しない。

(荷車で調理されている食べ物など)鮮度が悪い食材には手を付けないなどの自己防衛が必要です。

また、室内にカビが発生しやすい環境でもあります。

<香港の医療水準>

香港の医療水準は日本の医療水準に勝るとも劣らず、厚生労働省発表の平均寿命ランキングで、2016年、2017年の第1位は香港だったことを見ても、香港の医療レベルの高さがわかります。そして当記事で紹介する香港の公立病院‐パブリックホスピタルに関しては43の公立病院が運営・管理されています。

 

香港には、

・パブリックホスピタル‐香港政府経営

・プライベートホスピタル‐私立

・プライベートクリニック‐開業医

 

などの種類がありますが、今回はその中でも私立よりも費用の安い公立病院について紹介していこうと思います。

 

(香港にある公立病院を利用するメリット)

既に住まれている方、これから駐在等で長期滞在される予定の方や旅行で行かれる方が、もし仮に香港で体調を崩してしまった場合、上記で紹介した「3つのクリニックどこに行けばいいのだろうか?」といった疑問を持たれると思います。

結論から言えば、香港に居住していてIDを現在所持している、あるいは中国語が流暢に話すことができるのであれば、概ね「公立病院‐パブリックホスピタル」を利用すると安上がりです。

メリット・デメリットを箇条書きにしてみたので確認してください。

【メリット】

・私立病院と比較して安い診察料で受診できる(ID保持者)

診察内容によっては、私立の1/100の価格で受診できることから、長期的な診療を目的として利用する場合は、多くの香港人は公立病院を選択します。IDがない場合は私立とそこまで変わらないのでご注意ください。

 

・安価でも医療水準は高い

途上国などでよく散見される、安価なために医療水準が低く、また利用者が多いことから慢性的な人材不足などの状況が香港にはありません。安心して診療を受けることができます。

 

【デメリット】

・日本語での会話ができない

おそらく多くの日本人の方にとって最も悩ましい問題がこの点だと予想されます。香港では比較的に英語が堪能な方多いので、英語さえ流暢に話せればいいのですが、中国語と英語共に厳しいという方にとっては、問診票から医師の診察までコミュニケーションに苦労するでしょう。調べてみると「キャンドル香港」という出張通訳サービスもあるようなので、利用してみてください。

 

・感染症が流行る時期に激混みする

現在香港では7つの医療クラスターを形成して、公立病院への膨大な医療ニーズに対応しています。またどの医療機関でも同水準の治療を受けることができます。これにより24時間体制の迅速な救急対応コスト削減に取り組んでいます。しかし、ここまで改善を図っても感染症(インフルエンザ)等が流行る時期には地元の患者が押し寄せるため、何時間も待たされる可能性も高いです。

 

ちなみに公立病院(ID利用)と私立病院の比較があったので引用しました。

こちらを見てもらえると、どれだけ地元のIDを持つ人々にとって便利か窺えます

(香港駐在員事務所より引用)

<https://www.ncbank.co.jp/hojin/asia_information/chuzaiin_news/pdf_files/hongkong_201604.pdf>

 

 

<香港のIDの取得の仕方・義務>

ここまで何度も登場してきた香港IDは公立病院を利用する上では欠かせません。

香港IDは香港での滞在日数が180日を超える在住者が取得を義務付けられています。

180日以上在住されるご予定のある方は、香港到着から一か月(30日以内)にIDカードの登録手続きをしてください。(香港入境事務局)

IDがあると公立病院の利用以外に、携帯の契約や銀行口座開設にも必要なのでぜひ取得してください。