日本人がよく行く香港の病院

香港は狭い国土でありながら「世界有数の金融大国」としても知られ、その「経済自由度数」は世界No.1。中国本土とは異なる「レッセフェール(自由放任主義)」に基づいた、「シンプルかつ低い税制」に惹かれて、進出を果たす日系企業や外資系企業は後を絶ちません。日本から香港までの飛行時間は平均4時間~5時間程度と近いところに位置することもあり、家族と共に移住する日本人駐在員が多くいます。 ですが、海外で長期滞在をする際に気になる点は病気についてではないでしょうか? 香港滞在中に体調を崩してしまったら、どのように対処したら良いのか。今回は香港の医療事情を踏まえながら日本人がよく行く香港の病院についてご紹介致します。

香港の病院

香港の病院は主に3種類に分けられます。多くの専門科を揃える総合病院から小規模のクリニックと様々で、いずれも公立と私立の施設があります。公立病院は全て香港政府のよって管理・運営されています。香港IDを所持していれば低価格で治療を受けることができます。香港の医療レベルは高く、設備や医療技術も問題ありません。 日本人が多く利用しているのは私立病院やクリニックがほとんどです。これらの医療機関は希望する時間に予約ができ、医師の選択も可能です。また設備やサービス内容も充実しており、最新の医療技術をうけることができます。

香港の病院の価格相場は?

香港の病院は、価格の差がかなり激しい傾向があります。 政府が運営する公立病院の料金は香港に住んでいるか住んでいないかで大きな差があります。香港のIDカード所持者であれば初診料は100HK$。普通科の問診は45HK$、入院も1泊100HK$と良心的です。 しかし香港IDを所持していない観光客の方では価格が上がり初診料は990HK$、通常の問診は385HK$、入院費などもかかり1泊4,680HK$となります。 私立病院と小規模の診察所の値段の相場はほぼ一緒と考えてよいでしょう。また私立の医療機関の多くは日本語サービスに対応しています。 私立病院は院内も綺麗で、サービスも充実しています。 ですが、その分医療費もかなり高くなります。また、会社の団体保険等、手厚い医療保険に加入している場合を除き、医療費のほとんどが自己負担になります。初診料で950HK$、診察費が800〜1000 HK$、通常の問診で385HK$、薬代は300~400HK$になります。 公立病院では低価格で治療を受けることができますが、香港ID所持者への価格の安さから現地の人が多く利用するため、待ち時間が長く、手術の入院予約ですら数ヶ月先まで埋まっておりすぐには予約がとれません。その反面、私立病院では当日の予約が可能であり、待ち時間を最小限に抑えることができます。急患の対応も比較的迅速に行っています。また、日本語対応を行っており、多くの日本人が利用しています。

香港に医療保険について

香港には日本のような健康保険制度に該当するものはなく、医療費は基本全額自己負担になります。香港では医療保険への加入義務はありません。香港の場合は、健康保険に代わるものとして、民間の医療保険制度が極めて充実しています。また、会社員であれば会社の福利厚生の一環として保険会社の医療保険に加入します。ですが会社によっては医療保険が福利厚生に含まれていないこともあるので確認する必要があります。 保険会社に加入していても補償内容が十分でない場合、個人でさらに手厚い医療保険に加入します。会社で入っている医療保険によって補償される範囲も違うのでこちらも確認する必要があります。

日本人が利用する病院とは

最初に記述した通り、香港の医療機関は公立病院・私立病院・小規模クリニックの3つです。 公立病院は香港IDがあれば安く診察を受けることができます。公立病院は施設も医療レベルも高いといえます。ですが待ち時間が長く、半日あるいは1日がかりになることがあります。また、広東語・英語での対応になるので英語・広東語が分からない場合は控えたほうが良いと言えます。一方私立病院ではサービスや設備も充実しており十分な治療を受けることができます。希望する時間に予約ができ、医師の選択も可能です。治療法に関しても患者の希望を取り入れてくれます。ですが、医療費はとても高額なので個人で保険に加入していない場合は自腹では厳しい金額です。 私立病院では日本語で対応を行っている施設が多くあり、日本人の多くは私立病院を利用します。また、香港は医療レベルが高いため、安心して受診することができます。日本人スタッフする病院をご紹介致します。 DYM health care MYR太古駅にあるDYMヘルスケアグループは日本国内外五拠点で、主に日本人駐在員やそのご家族、また旅行者や日系企業で働くローカルスタッフ向けに内科や小児科などの医療サービスと、健康診断を提供している日系企業です。DYM healthcareでは急な体調不良から生活習慣病、予防医療まで幅広く対応しております。 当院では出来る限り現地の医療にも精通した、経験豊富な医療通訳者を雇用し、医療スタッフ自身にも少しずつ日本語を覚えてもらい、受診される患者様がより安心してご受診いただけるよう、コミュニケーションの円滑化に力を入れています。その為、こちらのクリニックでは日本人通訳が常駐しています。受付から処方まで全て日本語で対応しているので気軽に受診ができます。平日の9:00から13:00までは毎日小児の専門医が勤務しており、お子様にも安心してご利用頂けます。当院では海外傷害保険やキャッシュレス・メディカルサービスのご利用もできます。 また、成人、小児ともに予防接種や定期健康診断のサービスも行っており、平日は9:00から19:00まで営業している為、学校や仕事終わりでも受診が可能です。 DYM healthcare 営業時間 [月曜、火曜、木曜、金曜] 午前の診療:9:00~13:00 (最終受付12:30) 午後の診療:15:00~19:00 (最終受付18:30) [水曜] 9:00~13:00 (最終受付12:30) ★午後休診 [土曜] 午前の診療:9:00~13:00 (最終受付12:30) 午後の診療:14:00~18:00 (最終受付17:30) [日曜、祝祭日] 閉院

まとめ

香港は日本の近くに位置し、世界有数の金融大国としても知られています。そのため香港に進出する日系企業や外資系企業が多く、家族と共に移住する日本人駐在員が多くいます。香港の医療機関は、多くの専門科を揃える総合病院から小規模のクリニックと様々で、いずれも公立と私立の施設があります。公立病院は低価格で治療を受けることができますが、日本語で対応しておらず、あまりおすすめできません。一方私立病院やクリニックでは日本語で対応している施設が多く、設備やサービスも充実しています。そのため、日本人が多く利用しているのは私立病院やクリニックがほとんどです。ですが、医療費が高いため、予め値段を確認しておくことが大切です。 香港は、日本のような健康保険制度はありません。健康保険に代わるものとして、民間の医療保険制度が極めて充実しています。医療保険によって補償される範囲も違うので確認する必要があります。海外に長期滞在する際は体調管理が最も重要ですが、万が一の場合に備え、医療保険や医療機関について予め調べておくことが大切です。